第4話 座金の役割って何?

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こんにちは。ネジゴンだよ。
突然だけど、みなさん座金の役割はご存じかな?
座金といえば主に、平座金(ワッシャ)や、ばね座金(スプリングワッシャ)があって、たくさんの方が使用されていると思うけれど、昔からの慣習でとりあえず使っているという方もいるんじゃないのかな?
今日はそんな方のために、座金の役割について解説するよ。

座面の陥没を防ぐ平座金

一言で平座金といっても、小形から特大形まで同じねじ径に対して、さまざまな寸法の平座金が存在するんだ。
>>JISで規定された平座金の寸法一覧

平座金の主な役割は、ねじの座面積を大きくすることで、被締結物にかかる面圧を小さくすることだよ。 面圧に負けて座面が陥没すると、ゆるみの原因になったりするから、特に長穴への締結などで、ねじの座面と被締結物の接触面積が小さい場合や、被締結物がアルミや樹脂など柔らかい材質の場合は、平座金を使用して面圧を小さくすることが有効なんだ。

ちなみに、平座金は基本的にはプレス加工で製作されているから、下図のように角が丸くなる側と、バリが立つ側ができるんだ。

どちらが上でどちらが下という決まりはないけれど、バリ側を下にする方が、前述した面圧に関しては有利になるね。 でも、締めつけた時にバリが被締結物を傷つけることになるから、それによるメッキの剥がれなどを避けたい場合は、丸側を下にする方がいいね。

ゆるみ止めに効果アリ??ばね座金

ばね座金はスプリングワッシャとも呼ばれ、平座金の一部が切断され、ねじられた形状になっている座金だよ。それにより、名前の通りばねの作用(弾性力)が働いて、摩擦力が増すこと、また、切断部分が座面に食い込むことで、ゆるみに効果があると言われているんだ。
>>JISで規定されたばね座金の寸法一覧

でもネジゴンとしては、ばね座金にはゆるみ止めの効果は、ほとんどないと考えているよ。
ばね座金の弾性力は、ねじを規定のトルクで締めつけた際の軸力と比較すると非常に小さく、ばね座金の弾性力が効き始めるころには、すでにねじはゆるんでいる状態だと思うんだ。

たとえば、M8で強度区分10.9の鉄鋼製の六角穴付きボルトの許容最大軸力が23,000Nに対して、M8用のばね座金を圧縮するために必要な力は約500N(ネジゴンによる試験値)と、大きな差があるよね。
>>ボルトの許容最大軸力はここを参考にしたよ

あえて言えば、ねじがゆるんだ場合に、弾性力による摩擦で、ねじが簡単に脱落することを防止する意味はあるかもしれないね。

また、食い込みによるゆるみ止め効果は、被締結物が座金より柔らかい材質の場合に限定されちゃうよね。なお「食い込む」ということは座面が傷つくということだから、くり返し取りつけ取りはずしが頻繁な箇所には不適切だね。座面の傷を防ぐために、平座金とセットで使用しているケースもあるけれど、それだと食い込んだ平座金もろとも回転しちゃうから、ゆるみ止め効果はほとんどないと思うんだ。

ちなみに下のグラフは、ばね座金と平座金を使用したねじによる、ユンカー式振動試験の結果だけど、ゆるみが発生して、軸力が下がっちゃっているね。

また、NAS式振動試験でも同様にゆるみが発生していることから、少なくとも振動に起因するゆるみに対しての効果はなさそうだね。
>>NAS式振動試験の動画(リンク先の動画15秒あたり)

長くなっちゃったけど、ゆるみにはさまざまな原因があって、中には、ばね座金が有効な場合もあるかもしれないけれど、それよりも、ちゃんとした締めつけトルクで締めつけることが、ゆるみに対しては大事なことじゃないかなと思っているんだ。

なお「さまざまなゆるみの原因」については、またの機会に解説したいと思っているよ。

それじゃあ本日は、これにてご無礼するよ。



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